五行陰陽論などを基にした経絡・経穴について紹介しています。

    正経十四経について

    臓腑

    東洋医学では、臓腑とは主要内臓器官のことであり、『臓』とは、実質性器官のことを言い、『腑』とは、管状・袋状器官のことを言います。
    臓腑の数は、五行に配当すると五臓五腑となり、経絡(三陰三陽)に配当すると六臓六腑となります。
    臓腑の名称は、臓(肝・心・脾・肺・腎・心包)、腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)があります。

    陰陽五行論

    陰陽五行論は、古代中国で自然界の現象を説明する法則として用いられた自然哲学の説です。
    陰陽論とは、すべての事物・現象には陰陽の二面があり、その相互間に対立や統一があると考えた哲理のことです。
    陰陽を基礎にして、経絡流注からきた人体の区分に三陰三陽があります。
    三陰とは、太陰・厥陰・少陰の3つであり、三陽とは、太陽・少陽・陽明の3つのことを言います。
    臓腑はこのいずれかに属することになります。
    五行論は、陰陽論を発展させ、自然界の五要素を植物・熱・土壌・鉱物・液体として、これを木・火・土・金・水で表現する理論のことです。

    五行・臓腑・三陰三陽

                                                                                                      
    五行 君火相火
    臓(陰)心包
    三陰厥陰少陰太陰太陰少陰厥陰
    腑(陽)小腸大腸膀胱三焦
    三陽少陽太陽陽明陽明太陽少陽

    経絡

    経絡とは、気血が流れる通路のことであり、その主体となっているのが経脈と絡脈です。
    経脈とは、本経・本幹という意味があり、身体を縦走する気血の通路のことを言います。
    絡脈とは、支脈という意味があり、経脈と経脈を繋ぐ気血の通路のことを言います。この経脈と絡脈を合わせて『経絡』といいます。
    経脈は、十二正経と奇経八脈に分けられ、手と足にそれぞれ三陰三陽と関連する臓腑を合わせて、正経十二経といいます。
    奇経八脈には、任脈・督脈・陰キョウ脈・陽キョウ脈・陰維脈・陽維脈・衝脈・帯脈の8つがあり、そのうちの任脈と督脈を正経十二経に加えたものを正経十四経といいます。

    正経十二経

                                                   
    分 類 経 絡 名
    手の三陰経手の太陰肺経手の厥陰心包経手の少陰心経
    足の三陰経足の太陰脾経足の厥陰肝経足の少陰腎経
    手の三陽経手の太陽小腸経手の少陽三焦経手の陽明大腸経
    足の三陽経足の太陽膀胱経足の少陽胆経足の陽明胃経

    取穴法

    経穴の部位を定める時の方法を取穴法といいます。
    この取穴法には、骨度分寸法・同身寸法・析量分寸法があります。
    骨度分寸法(骨度法)とは、『霊枢骨度篇』に記載されている寸法を基準にしたものです。
    同身寸法とは、孫真人によって始められ、本人の手の指で本人の身体の寸法を測る方法です。
    一般的には、母指の基節の横幅を1寸としています。
    析量分寸法(標穴法)とは、解剖的目標から経穴の部位を割り出す方法です。

    経穴主治症について

    ここでは、正経十四経経の経穴名・部位・取穴法・主治症を、経絡別に載せてあります。
    尚、書籍や人により、読み方が異なっているものもありますが、そこはご容赦の程お願い致します。
    主治症については、複数ある資料の内の一つを書き出したものなので、いわゆる『参考資料』程度に捉えて頂ければと思います。

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